しあとりかる-Theatrical-’s blog

観たこと聴いたことに愛あるツッコミを!!

ゴスペラーズ坂ツアー1999“FIVE KEYS”@仙台イズミティ21(大ホール?)

【お断り】この記事はとあるファンのライブレポを手がかりに記憶を掘り出し、約4年半後である2005年1月に書いたものを更に15年後の2020年にブラッシュアップしてupしたものです。

すべてはこの日から始まった

買ったCDといえば、ドリカム、槇原敬之といったメジャーなアーティストのベスト盤、カラオケ行ったときにみんなが知ってる歌をそれなりに歌えるようCDを借りてくるという、音楽との付き合い方はとてもライトだった学生時代。
そもそも趣味にかけられるお金もなかったので、ライブチケットを買うなんてハードル高過ぎた。

バブル崩壊」「就職氷河期」「中高年のリストラ」という言葉が飛び交っていたのに、大学卒業後すぐに就職をせず、遅まきながらようやく社会に出ることが決まった、そんな学生以上社会人未満のフワフワしてたときに出会ったのが、同世代の彼ら。

ゴスペラーズってゴスペル歌う人たち?でも(お笑いも好きな幼なじみ)A氏が好きなくらいだから真面目なだけではないはず・・・とにかく見てみるか」ぐらいの軽いノリで見に行くことに。

予習をする

ゴスペラーズゴスペルシンガーゴスペラーズ=Nステのオープニング歌っている人たち。」ぐらいの知識しかないワタクシに、今回のきっかけを作ったA氏からのプレゼントはこちら👉

  • 「これが動くゴスペラーズだ」と題するビデオ1本
  • 「Down To Street」〜「FIVE KEYS」全CD音源+ユミーンのカバー曲をダビングしたカセットテープ(懐かし〜)全7本ぐらい

ビデオに最初に写っていたものは、な、なんと酒井雄二ショー!!

今となってはイタイケな素人にこれを見せて洗脳しよ〜!とした彼女の無謀な勇気を称え、ここにゴスへの熱い愛情と情熱に深く深く敬意を表するのみである。
これぞ、正しきゴスマニアの姿。
A氏よ、あのときは純粋無垢だったアタクシも立派なゴスマニアに成長しましたよ。これで身を滅ぼしたら、それはあなたのせいです(笑)。
(⬅︎と書いて15年経過したが、まだ身を滅ぼしてはいない…)

会場入り

イズミティ21、そもそも場所知らなかった。地下鉄から会場までの距離は歩いて5分足らず。道なりにゾロゾロ続く女子の列。
ほとんど男子の姿は見えず。「アイドルなんか?(←・・・え?)」と想像。当日券なんかも売っているなぁ〜と横目に見つつ会場へ。
「すごい近ぁ〜い!」と感激しきりの拉致者A氏とその「悪友」初対面のY嬢。
それもそのはず、確か手すりがある8列目で、よく見えるやや左寄りの真ん中のブロックだったから。
よく見えるところってどうしよーと思ってしまうのがライヴ初心者。
後列数列がガラガラ全部埋まっておらず。1000人強ぐらいの埋まり具合だったか?

いよいよライブスタート

セットリストは全然覚えていないので、後日ネット検索にて確認。

熱帯夜

いきなり最新シングルをやるとは思わず。そんなもんなのか?メインディッシュってもっと後に出てくるでないか?と不思議だった。

八月の鯨

全く記憶なし(残念)。

AIR MAIL

手を上にあげたり胸にあてたりする振り付けをしてた。
照明の演出がとても印象的だった。ゴスマニア化曲その1。

CENTURY

(MC)
村上氏が異常に気合が入っているうんぬんを話してたのを聞いて「会場に空席があるのに気合入るのはなぜなんだろう?」って素朴に思う初心者(ほど残酷なものはないなぁ〜と思う20年後のワタクシ)。

まちがいさがし

北山氏、どこともなく出てきた「くまのぷーさん」のチュー&「キャー」と反応する前の客席。
それってどういう演出??な素人がここに1人。ぴょこぴょこダンスをしてた気が・・・

LOSER

酒井氏の声質にぞっこん。ゴスマニア化曲その2

讃歌 (ロングバージョン) ・夜をぶっとばせ・t.4.2・星空の5人・Tonight

↑全然記憶なし(苦笑)

(バックメンバーによる演奏で場つなぎ…)→メンバーお着替え中

逃飛行

村上氏&黒沢氏の掛け合いに陥落・・・トドメのゴスマニア化曲その3

「へい!ゴスマニア一丁あがり!!」

(MC)

I LOVE YOU , BABY

THAT'S WHAT I WANT

↑またまた記憶なし

靴は履いたまま

踊るゴスに妙な違和感(爆)。

Rockin and Cryin Blues

「Rockin and Cryin Blues」のオリジナルを「FIVE KEYS」というグループが歌っているという種明かしをしていた・・・しゃれっ気あるなぁ〜と感心。

FIVE KEYS

「FIVE KEYS」と言えばわかるな?という村上氏、そのつなげ方ナイス!
たぶんねー、そーとー壊れていたんだと思うんだけど、そのノリに完全に乗り遅れる。
ただ「1,2,3,4、5 KEYS」っていうフレーズが耳に残る。

愛のためだけに

初なりきり体験。
アメリカで教えてもらったあのフレーズを教えてくれ〜♪」by村上氏の歌い出しが印象的。
「安岡ごめんよぉ〜♪」っていうのもあった(笑)(どうも段取り間違えたらしく、安岡氏の順番を飛ばしてしまったとかなんとかだったと思う。)

後日調べたところ、こんなやりとりだったらしい。

愛のためだけに 強くなりなよ〜 大丈夫 初めから強いヤツなど どこにもいないさ 
そうさオレたちも 闘い傷つき戸惑う日々がある 終わらない昨日 決まらない今日 逃げて行く明日 
ゆらゆら漂う そんな毎日さ 
オレたちは歌う 走り出す力を 何か求めて 走り出す その力を歌からもらうのさ 
今オレのオレたちゴスペラーズの歌が 仙台の皆さんに 届いてますか 
だからオレの オレたちのゴスペラーズの歌が いろんなとこから来た皆さんに 聞こえてますか 
lalalalalalala〜
村:♪くろさわ〜
黒:♪なんだぁ〜
村:♪歌が好きだぁ〜
黒:オレもだよ
北:ほとんどしゃべりじゃねぇかよ(笑)←冷静なツッコミ
村:♪オレたちがあの美しいアメリカの空の下〜もらったフレーズを歌ってくれ〜
黒:♪聴いてくれ Do It!Just For Love〜・・←めちゃくちゃハイトーン炸裂!
村:♪さかいぃ〜お前ももうすぐ27歳だなぁ〜(←わ、若かったなぁ〜)
酒:♪確かにそうだが
村:♪ずいぶん長く一緒に歌を歌ってきた〜そんな気がするが〜
酒:♪初めはいじめてたぜ(←やっぱそうだったのね。)
村:♪まだまだ〜ずっとぉ〜歌っていけるよな〜(←愛ですよ、愛♪)
酒:♪当たり前さぁ!
村:♪お前からも〜あの美しいフレーズを歌ってくれよぉ〜
酒:♪聴きな!Do It!Just For Love〜・・こちらのみなさん・・・
村:♪やすおかぁ〜
安:♪なんだいぃ〜
村:♪順番壊してごめんな〜ただオレのミステイクさ!
安:♪わかっているさぁ〜
村:♪みんながお前の歌声を〜待ってるぜぇ〜歌ってくれぇ〜
安:♪Do It!Just For Love〜
村:聴いてみよう。・・スバラシイ!その調子ぃ!後ろも声出てるみたいだな!よしっ!
村:♪きたやまぁ〜〜〜
北:♪いぇ〜
村:♪お前のそのしびれる低音で〜あとひとつオレたちが東京の空の下歌ったあのフレーズを歌ってくれよ〜
北:♪だ〜らったぁ〜・・だぁ〜らったぁ〜だぁ〜らったぁ〜・・・Just For Love〜・・
村:会場のみんなどこでもいい、北山は、ライブの時に、ぬいぐるみとか使って卑怯だと思ってるそんな、19歳以上の女の子、そんな人だけが、北山についてきてください。
村:けっこういるな!
黒:みんな卑怯だと思ってるんだねぇ〜。
北:どうも、すいませんでした。(←昔から王子さま扱いだったのねん。)

Higher

実はこのときターニングポイントに立っていたゴス。当時自分たちをどのように語っていたか。

村:どーもありがとーっ!(中略)ゴスペラーズは、今年デビューして、最初の区切りと言っていい、5年目にこぎつけることができました。僕が黒沢と出会ったのは、18歳の頃でした(笑)。10年経って、まさに「ハダカの付き合い」(笑)
(←村上黒沢はハダカになってた。素朴に「それはどう〜なん!」と密かに突っ込むゴス素人がここに1人。(苦笑)理解し難し。)
酒:上手いこと言うねー。
村:その中で僕らが、プロとしてステージに立ち、曲を作り、学んできたものは、自分達5人が、楽しんでやるってことが、僕らにとって一番大事なことだと、それを、すごく再確認して作ったアルバムが「FIVE KEYS」です。
コンサートの会場が大きくなるとか、レコードが売れるとか、有名になるとか、プロになってすごく大事なことですが、何かすごく今年そういうことはさておいて、もう一回歌を歌うってことにひとりひとりが今までと違った意識、今まで積み上げてきたものも持ちながら、最終的に初めて歌ったときの喜び、そういうものを思い出して歌ってる、そんな感じがして、すごく今この5人、調子がいいです!
ゴスペラーズは、まだまだこれからもどんどん新しいステージ、新しい世界へ向けて、一歩ずつ前進していきます。
我々の新しいステージに、新しい世界についてくるなら、ついてこい!

実はだんだん先行きが怪しくなってきていた時期。
コンサートのチケットが売れるのに、CDが売れない。メディアへの露出も減ってくる。
そんな崖っぷちにいた頃だったんだとのちに明かされる時期。
強がりのようにも聞こえるけど。

あたらしい世界

〜アンコール〜

(MC)

  • ニューシングル(「パスワード」のこと)がとてもアップテンポな曲であることの紹介される。「歌って〜」とのお客さんのリクエストに「歌えないから」と答えてたっけ。(←確かにアカペラは無理だ。)
  • 12月の名取でのイベント、仙台フィル前田憲男とのジョイントコンサートの告知。オーケストラとやるの初めてで、「熱帯夜」もやるって告知してた。

終わらない世界

またしても記憶なし。

エピローグ

当然だけど、2005年の今、聴き返すと歌唱力でも録音技術でも今の方がいい。特に酒井氏の歌唱力はこの頃はまだ厚みがなし。
北山氏はベースオンリーだったし。音もショボイんだよなぁ。
でも、今までのポップス路線から思い切りブラックミュージック路線へ方針転換をした、重要な位置にあるアルバムを引っさげてのツアー。
そのツアー全体の印象としては、黒衣装または白衣装とシックに決めていてちょっと大人なライブ。
それなりの違和感やツッコミどころはありながらも(爆)ゴスの不思議な魅力にとりつかれ、帰りがけには名取に行ってやろうかと思うように。

後でわかることだが、どうもこのアルバム&ライブツアーが地道にゴスマニアを増やしていたらしい。
それが2年後のブレイクへの伏線になったようで・・・

それから5年後の2004年。全国59か所ツアーすべて完売。仙台の会場は仙台サンプラザホール。
ゴスがイズミティ21にいた99年頃絶頂期のドリカムが使っていた会場にゴスが立つことに。
この後、契約切れなくてほんっとよかったなぁ・・・ゴス。
音楽業界不況下の2005年の今なら'99年ぐらいの売れ上げで契約切られていたところだよねぇ。