しあとりかる-Theatrical-’s blog

観たこと聴いたことに愛あるツッコミを!!

中国杯2023 男子シングルSP

🎵ドッキドッキが〜とっまらない〜な中国杯。見どころ満載。

スケートカナダで優勝した山本草太選手,フランスグランプリで優勝したアダム・シャオ・イム・ファ選手に加えて,いよいよ世界王者の宇野昌磨選手が登場。

高いレベルの戦いが続くグランプリシリーズ。表現力の追求を目標に掲げた宇野昌磨選手が今季どんな滑りを見せるのか,今季初戦の仕上がり具合が気になって仕方ない。

SPでは競技会初戦となった宇野昌磨選手が世界王者としての圧倒的な実力を見せつける結果に。宇野選手の滑り終わった後の「この出来ではまだまだ・・・」という表情に逆に強さを見た気がして。

順位 名前 Nation TSS =TES +PCS +CO PR SK Ded. StN.
1 宇野昌磨 JPN 105.25 59.17 46.08 9.14 9.14 9.32 0.00 #12
2 Adam SIAO HIM FA FRA 91.21 48.85 43.36 8.75 8.50 8.71 1.00 #11
3 Mikhail SHAIDOROV KAZ 89.94 52.65 37.29 7.54 7.29 7.50 0.00 #7
4 Boyang JIN CHN 87.44 48.00 39.44 7.86 7.86 7.89 0.00 #4
5 Gabriele FRANGIPANI ITA 85.19 46.97 38.22 7.57 7.75 7.57 0.00 #6
6 友野一希 JPN 80.50 41.07 40.43 8.11 7.89 8.21 1.00 #10
7 Jimmy MA USA 77.29 41.25 37.04 7.36 7.46 7.36 1.00 #8
8 本草 JPN 75.48 36.51 38.97 7.79 7.68 7.86 0.00 #9

滑走順に印象に残った選手を挙げてくと・・・
ボーヤン・ジン選手(中国)

予定:4T 3A /3Lz3T
実施:4T堪 3A美 /3Lz3T美
安定してますねぇ。今できるベストを出した演技かと。
12人中滑走順序4番で,SP4位ということで,いわゆる漬物石に。

ガブリエレ・フランジパーニ選手(イタリア)

予定:4T3T 4S /3A
実施:4T3T美 3S /3A美
初めましての選手だけど,今どきの国際大会レベルの選手って4T3Tって標準装備なんだねって感じさせる安定感。ヨーロッパ勢の層の厚さを感じさせる選手。
振付師はブノワ・リショー氏ということで今週もリショー祭りでございます。

ミハイル・シャイドロフ選手(カザフスタン)

予定:4Lz 3A /4T3T
実施:4Lz美 3A美 /4T3T美
今季はいろんな選手が4Lzを楽々決めてる場面をよく見るような。4Lzも特別なジャンプじゃなくなりつつあるの?とジャンプの進化を感じる。そんな選手の一人。
キレイな4Lz跳べて,後半に4T3T跳べるなんてジャンプのレベルとしては世界トップレベルでは?
今季スケートカナダで記録した自己ベスト79.18点から10点上乗せして自己ベスト更新。なのに,キスクラでは嬉しそうな表情はなく。なぜなんだろう?
ステップがレベル2で,スピンのスピードが男子にしては結構遅かったので,ステップやスピンの出来がPCSに低く反映しているのかも。
19歳なので,ステップやスピンが改善されるとグッと浮上してきそうな注目な選手。

本草太選手(日本)

予定:4T3T 4S /3A
実施:4Tq3T 3Shd /3Aqso
冒頭の4T3T決めていい感じと思ったら,4S→3S+お手付き,3Aのミス(苦手なのかも)で大幅減点(痛)。山本選手と同様にサルコーで失敗している選手が多かったので,氷の硬さが不調の原因なのかも?本人は気持ちの問題だったと言っているけど・・・

友野一希選手(日本)

予定:4T3T 4S /3A
実施:4T2T美 4Sfall /3Ahd
山本選手の嫌な感じを仲良しの友野選手が引き継がないといいけど・・・と思ってたけど,ジャンプミスが続いて得点が伸びず。なんとなく元気がない演技。
戻ってきて「慎重に行き過ぎた・・・」とコーチに言っていたように聞こえたけど。
ノーミスで友野選手の魅力を出した伸び伸びした滑りを今季見たい。
全日本選手権での実現に期待。
そういえば,キスクラにミーシャ・ジー氏もいた。髭なくなってすっきりしてた。

アダム・シャオ・イム・ファ選手(フランス)

予定:4Lz 3A /4T3T
実施:4Lz美美 3A美 /4TfallCOMBO
冒頭の4Lzと3Aはバッチリ。流石だなぁと思ったら,簡単なはずの4T転倒でコンボなし(あれれ・・・)
2週間連続,しかもフランス→中国と時差がある国への移動だから疲れていないのかなぁ。
PCSはフランスグランプリとほぼ同じなのに,技術点がジャンプミスなどで9点近く低くなったのは痛い。フリーの出来が気になる。

宇野昌磨選手(日本)

予定:4F 4T3T /3A
実施:4F美 4T3T美 /3A美
公式練習で氷への対応が難しいって言ってたけど,跳べない原因を考え抜いて跳び方を調整して美しい4回転フリップを見事に決める。経験を生かして理詰めで考えて実践できるというのが他の選手と違うところで,だからこそ世界王者となれたということかと。
そして・・・
「ジャンプばかりだったので,今季は表現力」って言っているところでの
4T3T成功!!
久々に見た~~去年は「3Tできなくてゴメン」とランビ先生に謝っていたこともあったのに。諦めてなかったんだなぁと。
しかも,ステップはレベル3なので,まだまだ伸びしろがあり。
それで,今季世界最高得点の105.25点なので,「さすがは世界王者!」としか言えない存在感。凄みが出てきましたねぇ。

演技後のインタビューでランビ先生からのアドバイスについて,

(ジャンプの状態がそんなに良くないのもあったので,)ステファンには,自分がもっとスピードを出した方がいいのか,ちょっと出し過ぎなのかと聞いたら,「表現も頑張ってほしいけど,表現に注ぎすぎずに,ちゃんとジャンプと表現,そしてスピードも出し過ぎずに,出さなさ過ぎずに,いいタイミング,いいテンポでいけるように」と言われました。

と話していて,そんな複雑な話をしていたの?って思ってたけど,👇の映像見て納得。


ランビ先生の大きなリアクションで何を言わんとするのかわかりますね。
ランビ先生の言っていることは理解できるとしても,結構難しそうな話のように思えるけど,どうやって質問しているんだろ?言葉でなくても通じ合えるのが相性なのかも。