- 作者: 河北新報社
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/10/27
- メディア: 単行本
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目次
第1章 河北新報のいちばん長い日
第2章 気仙沼から届いた手書きの原稿
第3章 死者と犠牲者のあいだ
第4章 配達が大好きだったお父さんへ
第5章 窮乏するロジスティクス
第6章 福島原発のトラウマ
第7章 避難所からの発信
第8章 被災者に寄り添う
第9章 地元紙とは、報道とは
雑感
わが家で購読していた某全国紙は震災直後,欲しい情報がほとんど載ってなくてブン投げてしまおうかと思ったくらい・・・
代わりに頼りになったのは,河北新報のweb版。
ネットが使えるようになってからずっと河北Web版を読んでいまして。
今は,全国紙と地元紙のスタンスがそもそも違うから,↑のようなことも起こりうるということを理解しているけれど,震災直後は全国紙の見出しを見てイラつくこともあって・・・
そんな頼りにしていた新聞社の日々の新聞づくりの裏側で何が起きていたのか知りたくてこの本を手にとってみたわけで。
読み進めていくうちに,あのときは,職種を問わず,自分の今できること,今すべきことは何かと考え,それを全うするために働いていた人がとても多かったんだよなぁ・・・という気持ちが出てきて。
新聞社という特殊な業界の会社だけれども,そこで働いている人は,食糧の調達に悩んだりした,あの震災を同じく体験した人たちなわけで。特に本社は仙台市にあるので,本社の社員のエピソードはとてもリアリティがあって,あのときはどうだったっけ?と自分の見聞きした体験と重ね合わせながら読むこともできたりして。
そんな読み方をすることで,地元紙との距離が近くなった一冊。
東北ブロック紙という規模もある新聞社なので,幅広い話題でまとまっている本かと。