- アーティスト: ゴスペラーズ
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ポップス、ジャズ、ソウル、ロック・・・いろいろなスタイルでハモりまくり。
コンセプトは「世界中に存在する固有のハーモニースタイルを地図に見立て,その一角を指さしながら,ひな型に沿った曲作り」
1. NEVER STOP(作詞・作曲・編曲:村上てつや)
- アーティスト: ゴスペラーズ
- 出版社/メーカー: KRE
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レコーディングの当初の予定日は3月12日。
その前日、あの大地震後,村上氏は事務所でこの曲のイントロを作っていたんだとか(会報より)。
前へ前へと進まなければならない時期にこの曲が生まれたことに不思議な運命を感じる。
どれだけ越えればいいかなんて わからなくても
We never stop足跡が僕らを語るだろう
We never know決めたのさ このままLike a rolling stone
いつの日か その足跡が僕らの生きた証を語るだろう
という歌詞に励まされる。一緒に一歩ずつ自分の坂を上って行こう,と。
2. 愛のシューティング・スター(作詞:山田ひろし / 作曲:酒井雄二、村上てつや / 編曲:YANAGIMAN)
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どうしてもモーニング娘。の「恋愛レボリューション21」が連想して出てきてしまう(涙)。こっちはSoul Powerでもお馴染みのダンス☆マン編曲だから,そうなるのは仕方ないけどねぇ。
最初は「1,2,3,for 5」と比べるとインパクトは薄いかなぁ・・・と思ったけれど,聞けば聞くほど味が出てくるスルメ曲。
流麗なストリングスアレンジが好きな曲。
3. BLUE BIRDLAND(作詞:只野菜摘 / 作曲:松本圭司、多胡淳、北山陽一 / 編曲:松本圭司)
目的地:ジャズ
これは,北山氏作曲ですよ,間違いないっ!って思ったら,強力タッグの共作曲。
ピアノは松本氏♪♪ それだけで満足満足。
TAKE6ばりのジャズハーモニー,ジャズの巨匠「マイルス」「コルトレーン」「パーカー」が出てくる,ジャスの世界へようこそ的な曲。
Aメロは器楽的なメロディーラインで,覚えにくかったらしい。
4. なんどでも(作詞・作曲:黒沢 薫 / 編曲:柿崎洋一郎)
目的地:ポップなR&Bバラード
こういう素直なメロディーラインは黒沢氏作曲だろうなと思ったら,そのとおり。
この曲のポイントは「編曲:柿崎洋一郎」。
久保田利伸サウンドを支えるアレンジャーさん。
間奏のフルートの音色がツボです。
って,ゴスのハモリっぷりは?
すみません,あまり印象に残らないなぁ(苦笑)
5. Shall we dance?(作詩:安岡 優 / 作曲:北山陽一 / 編曲:竹本健一)
目的地:ギターサウンド
誰が作った曲かわからなかった。北山氏とギターサウンドっていうのは結びつかなかった。
黒沢氏&北山氏というツインボーカルが珍しい組み合わせ。
新しいスタイルですねぇ。
初めて去年のSoul Powerで聞いたときは,「地味だなぁ・・・」という印象。
CDで流して聞いていくと,ギターが心地よく聞こえるいい曲だなぁ・・・と。
6. Oh Girl(作詩・作曲:安岡 優 / 編曲:亀田誠治)
目的地:ビートルズ。
「ビートルズ」ではなく「ジョン・レノン」サウンドが思い浮ぶ。間違いなくビートルズ好きの安岡氏作曲。
前作の「Hurray」あたりから,安岡氏主導でゴスなりのビートルズサウンドへのアプローチ方法を探っているのかな?
7. 見つめられない(作詞:山田ひろし / 作曲:酒井雄二 / 編曲:YANAGIMAN)
目的地:ソウルミュージック
「Right on, Babe」に続く,Marvin Gayeの「What's Going on」の影響を強く感じさせる曲第2弾。
そうとなれば,酒井氏作曲なわけで。
「作詞:山田ひろし」&「作曲:酒井雄二」は名曲が多いけど,また一つ名曲が生まれたなぁと。
8. 恋のプールサイド(作詞:BANANA ICE / 作曲:黒沢 薫 / 編曲:井上 艦)
目的地:ビーチ・ボーイズ
笑っちゃうほど,ビーチ・ボーイズ・サウンド。あれっ?ビーチ・ボーイズって新曲出したんだ〜ってくらい(笑)。
ビーチ・ボーイズってどうできているの?ってみんなで寄ってたかって,「ビーチ・ボーイズ」を解体して,もう1回組み立て直しました,という感じの曲。
おそらく,やってみないとわからない仕掛けとかがわかって,「そういうことやってたんだっ!」ってみんなでフムフムうなずきながら,作ってたんじゃないかなぁ。
10. 冬響(作詞:山田ひろし、酒井雄二 / 作曲:酒井雄二 / 編曲:前嶋康明)
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ハモリが厚い。
そして,リードは高い。年齢を重ねるとメロディーラインが全体的に下がるはずなのに,高い。
しかも黒沢氏だけでなく,酒井氏まで高音リードを必死にやってる。
キャリアからすれば,こんなに必死にならなくても・・・という考えもあるけど,攻めてるなぁ・・・
それが冬のピーンと寒さが張り詰めた感じを表現できているような。
11. Dreamin’作詞:田中秀典 / 作曲:村上てつや、妹尾 武 / 編曲:平田祥一郎
目的地:80年代アメリカン・ロック(ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース)
映画「Back to The Future」の主題歌の「The Power Of Love」のイメージだとか。
タイトル知らなかったけど,この曲は散々聞いているわぁ。
全く今までのゴスにはなかったスタイルの曲。
イギリスではなくてアメリカのロックだなぁ・・・と思ったら,「Back to The Future」なのね。
アラフォー世代には,馴染みがあるアメリカン・ロックですねぇ。
力強く,こぶしを天に突き上げて,みたいなスタイルも,たまにはいいかも。
村上氏のソロ曲っぽいなぁ・・・と思ったら,実はドリカムの吉田美和さんみたいなタイミングをとったリードを意識したとかが会報にあって。
プロの歌手がマネしたいと思うぐらい美和さんは天才なんだなぁ・・・とこんなところで,改めて思ったり。
某雑誌で村上氏が触れていた「Dreamin’」繋がりで触れていたLoleatta Hollowayの「Dreaming」ってこれなのね。
ソウルサウンドど真ん中。村上氏が好きそうだなぁ。
コメント
前作オリジナルアルバム「Hurray」よりも,ヴァリエーションの幅は広がっているのに,アルバム全体のまとまりはあるような感じ。それはコンセプトがしっかりしているからかな?
ただ,初めて挑戦するジャンルは,「ひな型に沿った曲作り」といういうだけあってまだ「習作」って感じ。これから,さらにゴスなりの色の付け方が出てきたら,面白いかと。
「NEVER STOP」で力強く始まり,「Dreamin’」で力強く終わることが,個人的には励まされているよう。
この時期に,同じ方向を見ているアルバムに出会えてよかった。