- 作者: アーシュラ・K.ル・グウィン,ルース・ロビンス,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1976/09/24
- メディア: 単行本
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ゲドは,自分にふしぎな力がそなわっているのを感じ,真の魔法を学ぼうと,魔法使いの学校に入る。進歩は早かった。得意になった彼は,禁じられた呪文を唱え,死の国の影を呼びだしてしまう(Amazonより引用)。
というストーリー。
とある書評(Amazon.co.jpにあります)に「敷居は低いが奥は深い」とあるけど,まさにその通り。
この本の素晴らしさは,うまく表現できないので,Amazonの書評をどうぞ。
この本に出会ったのは,学生時代。
なかなか思うようにならない人間関係や先が見えない自分の進路に悩んでいたときに,たまたま人から薦められて読んだのですが,自ら呼び出してしまった「影」と悩みながら戦う主人公のゲドの姿に自分を重ねてみたりして。
ゲドは最後はあることに思いついて,影との戦いに勝つのですが,そのシーンが暗示する意味が深いものに思えて。
いわゆるファンタジーとして楽しめる本。
でも,その意味するところは?と考えながら読むとまた違ったものが見えてくる傑作。
児童文学は子供だけのものではなく,大人のものでもある,そんなことにも気づかされた本。