しあとりかる-Theatrical-’s blog

観たこと聴いたことに愛あるツッコミを!!

伝説のコンサート「山口百恵 1980.10.5」

もう40年前にもなるコンサートがデジタルマスタリングされて地上波で見られるなんて。
NHKしかできないなぁ。


当時は物心つくかつかないかぐらいだったから、リアルタイムで見た彼女なのかそれとも後年「懐かし映像」などで見た彼女なのかわからないほど当時の記憶はない。ピンクレディの解散コンサート(1981年3月31日)はリアルタイムで見ていた記憶があるから、おそらく音楽番組などでリアルタイムで見てたんだろう。

そんなおぼろげな記憶しかないから新鮮な感覚で見た。
確かに、こんなパーマをしてる人なんて令和の時代にはいないし、衣装もアイドルらしい衣装だったり、ステージの電飾はシンプルに見える。バックに指揮者(昨年亡くなった服部克久氏?)がいるのもこの時代ならではだし、そこかしこに昭和が見える。

しかし、確かに伝説になるよなぁ…というのが見終わったときに思ったこと。
アイドルの引退コンサートと思ってみたら見事に裏切られる高いクオリティ。
コンサートというよりは舞台を見ているよう。
曲間の語り(MCではない)は今の21歳が言ってたら、身の丈に合わないこと言っているな、としか受け取れない重みのある言葉。
言葉遣いが浮ついてなくて、美しい。
「女」という言葉が好き、「一期一会」という言葉が好き、と語る彼女の姿からは、凄みを感じた。
「青春とは、歳をとって…というか今より大人になって振り返ったときに、あのときが青春だったとわかるもの」と語る21歳って。
芸能界に8年もいると大人びるってことはあるにしろ、今だったら40代が言ってもおかしくないことを語ってたことに正直衝撃を受けた。時代が今よりずっと大人だったのかしら?
全身全霊、こんなステージに身を捧げているアーティストを見たことはなかったなぁ。やり切ったからこそ、芸能界に復帰することはなかったんだろうし、こんなパフォーマンスを見せたからこそ、見た人の心の底深くに突き刺さって、語り継がれてきたんだろう。

彼女という存在もすごいけど、作家陣もすごい。今や大御所になってしまったけれど、当時はバリバリの中堅の方々。
阿木耀子&宇崎竜童の曲ってこんなに多かったんだ…山口百恵といえば、この二人というイメージではあるものの。
終盤の「いい日旅立ち」からは、ラインナップがベテランの歌手のよう。
谷村新司の「いい日旅立ち」とさだまさしの「秋桜」は、母の影響でセルフカバーの方をよく聞いていたこともあって、どちらも個人的に好きな曲。セルフカバーもいいけど、やっぱり彼女が歌うために作られた曲だから、聞き応えがあった。

デジタルマスタリングされて、DVDとか発売されるんかなぁ?

セットリスト(参考)

全編曲:服部克久(一部除く)

1. 「Overture」
2. 「This is my trial(私の試練)」 谷村新司
3. 「横須賀サンセット・サンライズ阿木燿子/宇崎竜童
4. 「I CAME FROM 横須賀阿木燿子/宇崎竜童
5. 「プレイバックPart1」 阿木燿子/馬飼野康二
6. 「プレイバックPart2」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
7. 「絶体絶命」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
8. 「イミテイション・ゴールド」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
9. 「愛の嵐」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
10. 「夢先案内人」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
11. 「謝肉祭」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
12. 「横須賀ストーリー」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
13.「「スター誕生」AGAIN」(編曲: 矢野立美) 阿木燿子/宇崎竜童
14. 「Medley」千家和也/都倉俊一
「ひと夏の経験」
禁じられた遊び
「冬の色」
「湖の決心」
「春風のいたずら」
「青い果実」
「としごろ」

15. 「ロックンロール・ウィドウ」 阿木燿子/宇崎竜童
16. 「いい日旅立ち谷村新司
17. 「一恵」 横須賀恵/谷村新司
18. 「曼珠沙華阿木燿子/宇崎竜童
19. 「秋桜さだまさし
20. 「イントロダクション・春」 阿木燿子/宇崎竜童
21. 「不死鳥伝説」 阿木燿子/宇崎竜童
22. 「歌い継がれてゆく歌のように」 阿木燿子/宇崎竜童
23. 「さよならの向う側」 阿木燿子/宇崎竜童
24. 「This is my trial」(instrumental)