- 作者: 宮尾登美子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/09/12
- メディア: 文庫
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祖母は戦国時代絶世の美女といわれた織田信長の妹お市の方,伯母は太閤豊臣秀吉の側室で,豊臣秀頼の生母淀殿。母は淀殿の末妹のお江与の方。
このあたりの方々は戦国女性が出てくる歴史小説なら必ず出てくる人たちばかり。
そんな和子の一生をそばで仕えていた「ゆき」という女性が語る。
おそらく膨大な資料で裏づけをとっていると思われる語りには説得力がありますねぇ。
ただ,女性作家が歴史上の女性を題材に取り上げるとしても,宮尾さんはその女性の内面を鋭く表現しているのに対して,ワタシが好きな永井路子さんはもっと歴史家としての性格が強く俯瞰的な感じ。
どちらかといえば,宮尾さんはウェットな感じで,永井さんはドライな感じかなぁ。
ワタシはどちらかといえば,やっぱり永井さんの方が好きなんだなぁ・・・と思ったりして。